ディアパソン
Diapasonの語源には、「いろいろな倍音を含んだハーモニックな中立音」という意味があります。ディアパソンは、誕生から、純粋な中立音というピアノ本来の理想を追い求め続けているのです。永く弾き込んで、自分とピアノが一体化する。このピアノの至高の喜びを味わうことができるピアノ。それがディアパソンです。
昭和23年、ピアノづくりにその情熱をかけるひとりのピアノ技術者が、ディアパソンブランド第一号のピアノを完成させました。その男の名は、大橋幡岩。「図面ができると、音が聞こえる」という天才肌のピアノ職人でもあった氏が、「自分が理想とするピアノをつくりたい」との思いにかられて、過去40余念年の経験をもとに手づくりで完成させたピアノです。
その後、ディアパソンピアノは、ヨーロッパの音質に近いと高い評価を受け、ピアニスト、音楽家をはじめ教育関係者などに絶大なる人気を博しました。幡岩氏の没後も、彼の思想と基本設計を受け継ぎ、その理想により近づいたピアノが手づくりにより製造され続けています。